機械学習でこんな間違いをしていませんか?

最近、機械学習が話題ですね。

画像や音声認識、チャットボットなど。

今いちばん気になるのは自動運転でしょうか。


機械学習は設備診断のフィールドでも研究されはじめ、すでに導入されている設備もあるようです。

機械学習によって、設備の健康状態を評価する試みです。

 
たしかに、データを集めれば、なんらかの相関はとれるでしょう。

そして、相関にもとづく「比較」から、なんらかの評価をすることは可能です。

 
しかし、ビッグデータから得られる情報はあくまで相関関係です。

なので、機械の種類や個性、つかう環境などが異なれば、相関関係はくずれてしまいますよね。

 
つまり、設備診断においては、機械の状態を教えてくれる本質的な物理モデルをたてることが重要だということです。

なぜなら、得られる情報と、機械の種類・個性・環境などとの因果関係が明確になるからです。

そして、機械の種類や個性、つかう環境が違っても、機械におこる現象は、因果関係から予測することができます。


トライボロジーは、物理モデルをたてるうえで、とても有効な武器になります。

 
ここで、機械の健康状態を把握し、先ざきに起こるかもしれない故障をさけることについて考えてみましょう。

 
ある指標に関するビッグデータをもちいて機械学習をおこなうことで、機械が健康か不健康かの判断は、できるようになります。

しかし、いつ不健康になるかは分かりません。

つまり、機械の健康状態は把握できても、健康状態の未来予測はできないわけですね。

 
一方、機械の健康状態の本質が、ベアリングなど滑ったり転がったりしている摩擦面の潤滑状態である場合を想定しましょう。
(実際、機械は可動部の不具合が故障の原因であることが多いと言われています)

この場合、摩擦面からでてくる目に見えないほど細かい金属粉の量や大きさが、指標になります。

この指標の変化が、機械の健康状態の変化を教えてくれるわけです。

そして、トライボロジーを用いれば、その指標の変化にもとづく物理モデルをつくることができます。

すなわち、トライボロジーで機械の健康状態の未来予測が可能になるというわけです。

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