黒字なのに資金繰りが苦しい理由と、詰まりの見つけ方

利益は出ている。それなのに、通帳が減っていく。
利益と現金は、計算のしかたが違います。 決算書だけを見ていると、この差には気づけません。

原因は4つのどれかです。しかも、 どれも決算書の表面には出てきません。 在庫が増えても費用になりませんし、借入の元本を返しても費用になりません。 費用にならないのに、現金だけが出ていく——これが「黒字なのに苦しい」の正体です。

原因は、4つのどれかです

1入るのが遅く、出るのが早い

よくある言い方:「請求は出したのに、まだ入ってこない」

売った日と、現金が入る日は違います。月末締めの翌々月払いなら、実際に入るのは2か月以上あとです。一方で、仕入れの支払いや給料は先に出ていきます。この差が大きいほど、売上が伸びるほど現金が苦しくなります。売上を増やしたのに資金繰りが悪化した場合、まずここを疑ってください。

▸ 確かめ方:回収までの日数 − 支払いまでの日数。この差が何日あるか。

2現金が在庫に変わっている

よくある言い方:「倉庫は一杯なのに、通帳は減っている」

在庫は、買った時点では費用になりません。しかし現金は出ています。つまり在庫が増えた分だけ、現金が形を変えて眠っています。金額で見るより「何日分か」で見るほうが判断しやすくなります。月の売上原価を30で割れば1日分。在庫金額をそれで割れば、何日分持っているかが出ます。

▸ 確かめ方:在庫日数が、去年の同じ時期より伸びていないか。

3借入の返済が、利益を超えている

よくある言い方:「利益は出ているのに、毎月減っていく」

返済の元本部分は、費用になりません。だから損益計算書には出てきません。しかし現金は毎月出ていきます。年間の返済額(元本)が、税引後の利益と減価償却費の合計を超えていると、返すたびに手元が減ります。ここは計算するだけで分かります。

▸ 確かめ方:年間の元本返済額 と(税引後利益+減価償却費)を並べる。

4設備投資の払い方が、回収より早い

よくある言い方:「入れた機械が動く前に、支払いが来た」

設備は何年もかけて利益を生みますが、支払いは先に来ます。一括で払えば、その月の現金が大きく減ります。借りて払うなら、返済期間が回収期間より短くないかを見てください。5年で回収するものを3年で返す契約にしていれば、その2年分はどこかから持ってくることになります。

▸ 確かめ方:返済期間 と 回収にかかる年数。どちらが長いか。

資金繰り表は、エクセルで足ります

専用のソフトは要りません。列に月、行に「入り」と「出」を並べるだけです。

入れるもの
入り売上の回収(売った日ではなく、入金された日)/借入
仕入の支払い/人件費/家賃/借入の返済(元本+利息)/税金/設備

まず過去3か月を埋めてください。次に、先3か月を予測します。 難しいのは予測ではなく、実際に入った日と出た日を正確に書くことです。 ここが月末締めの帳簿とずれるので、通帳を見ながら作ります。

作り方は資金繰り表を、エクセルで15分で作るに 手順を書いています。

いつ足りなくなるかが分かれば、打てる手が変わる

資金繰りで怖いのは、金額そのものより「いつ足りなくなるか分からない」状態です。 分からないと、動けるうちに動けません。

先3か月の見通しが出ていれば、足りなくなる月の2〜3か月前に手を打てます。 回収を早める、支払いを遅らせる、在庫を減らす、売り方を変える。 どれも、追い込まれてからでは交渉になりません。

金融機関との話について

融資の斡旋や仲介は行いません。中小企業診断士の仕事ではないためです。 お手伝いできるのは、その手前です。

なぜ現金が足りないのか、いつ・いくら足りなくなるのか、どう直すのか。 これを数字で整理します。説明できる材料があるかどうかで、話の進み方は変わります。 実際の交渉と判断は、御社と金融機関の間の話になります。

担当するのは

中小企業診断士(経済産業大臣登録)の吉田直樹が担当します。 機械設備の状態診断に20年携わり、潤滑油を分析してデータで状態を判定する仕事をしてきました。 解析したデータは300件を超え、学会発表は40回を超えます。

壊れてから直すのではなく、兆候の段階で見つける。 資金繰りも同じで、足りなくなってからでは打てる手が減ります。 数字を並べて、先に見つけるほうをやります。

担当者のプロフィールを見る利益が残らない原因を6つに分ける

よくあるご質問

利益が出ているのに、なぜ現金がないのですか?
利益と現金は、計算のしかたが違うためです。売上は「売った時点」で計上されますが、現金が入るのは回収したときです。仕入れた在庫は費用になりませんが、現金は先に出ています。借入の返済は費用になりませんが、現金は毎月出ていきます。この3つが重なると、利益が出ていても手元は減ります。決算書だけを見ていると気づけません。
資金繰り表は、どう作ればいいですか?
エクセルで足ります。列に月、行に「入り」と「出」を並べるだけです。入りは売上の回収、出は仕入・人件費・家賃・返済・税金。まず過去3か月を埋めて、次に先3か月を予測します。難しいのは予測ではなく、実際に入った日と出た日を正確に書くことです。ここが月末締めの帳簿とずれるので、通帳を見ながら作ります。
在庫はどのくらいが適正ですか?
業種によりますが、金額そのものより「何日分か」で見るほうが判断しやすくなります。月の売上原価を30で割れば1日分が出ます。在庫金額をそれで割ると、何日分持っているかが分かります。この日数が去年より伸びていれば、その分だけ現金が在庫に変わっています。動いていない品目を特定すると、たいてい上位数品目に偏っています。
銀行への相談も手伝ってもらえますか?
融資の斡旋や仲介は行いません。中小企業診断士の仕事ではないためです。お手伝いできるのは、その手前です。なぜ現金が足りないのか、いつ・いくら足りなくなるのか、どう直すのかを数字で整理します。説明できる材料があるかどうかで、金融機関との話の進み方は変わります。実際の交渉と判断は、御社と金融機関の間の話になります。
顧問税理士がいますが、相談していいですか?
構いません。税務には一切関与しません。税理士の先生が見ているのは、主に過去の数字と申告です。こちらが見るのは、これから何が起きるかと、どこを直せば現金が残るかです。役割が違うので、両方あって困ることはありません。必要であれば、先生に共有していただける形で資料を作ります。
相談だけしたい場合も費用はかかりますか?
初回のご相談は60分無料です。オンラインでも対応しています。決算書と、直近の通帳の動きが分かるものをご用意いただければ、その場でどこが詰まっているかまでは絞り込めます。お手元になくても構いません。無理な勧誘はいたしません。費用対効果が合わないと判断した場合は、その旨をお伝えします。

どこで詰まっているか、ご一緒に見ます

初回のご相談は60分無料です。オンラインでも対応しています。
決算書と、直近の通帳の動きが分かるものがあれば、その場で絞り込みまで進みます。 お手元になくても構いません。無理な勧誘はいたしません。

初回相談を申し込む(60分無料) 資金繰り表の作り方を読む