新規開拓がうまくいかない原因と、続く形のつくり方
動いてはいる。それなのに、決まらない。
原因は努力の量ではなく、「誰に・どの順で・何を渡すか」が決まっていないことです。
新規が取れないとき、多くの会社が量を増やそうとします。 訪問を増やす、広告を出す、SNSを始める。 しかし、決まる形になっていないまま量を増やすと、確率は変わらないまま費用と時間だけが増えます。 先に見るのは、次の5つです。
詰まっているのは、5つのどれかです
1誰に売るかが、決まっていない
よくある言い方:「「うちは何でもやります」」
幅を広げるほど、誰の記憶にも残らなくなります。決めるのは業種ではなく、相手が困っている状態です。人は、知り合いの業種より、知り合いが困っていたことのほうを覚えています。絞ると仕事が減るように感じますが、実際には「あの件ならあの人」と思い出される確率が上がります。
▸ 確かめ方:いまの取引先を、金額の大きい順に5社書き出す。共通点は業種か、状態か。
2一度で決めようとしている
よくある言い方:「会ったのに、その場で断られた」
金額が大きいものほど、その場では決まりません。会った時点で、相手にはまだ判断材料がないためです。間に「渡すもの」を1つ挟みます。診断結果でも、事例でも、その場で役に立つ資料でも構いません。売り込みではなく、相手が持ち帰って社内で使えるものにするのが要点です。2段階にするだけで、結果が変わります。
▸ 確かめ方:初回に会ってから、次に会うまでの間に渡しているものがあるか。
3既に接点のある人を、使っていない
よくある言い方:「知り合いに営業するのは、気が引ける」
新規を1件取る手間と、既存の1社から追加で受注する手間を比べると、後者のほうが少ないことがほとんどです。営業ではなく相談として持っていくと変わります。「いま、こういうことをしている会社が増えている」は、相手にとって情報です。そのうえで「御社ではどうですか」と聞けば、必要なら向こうから聞いてきます。
▸ 確かめ方:直近1年で、既存のお客さまから追加で受注した件数。ゼロなら、ここが空いている。
4選ばれた理由を、聞いていない
よくある言い方:「「たぶん、価格じゃないですかね」」
なぜ自社が選ばれたのかを、お客さまに聞いていない会社がほとんどです。想像で答えると、たいてい「価格」になります。実際に聞くと、まったく違う理由が出てきます。対応の速さ、融通が利くこと、担当者の人柄。そこで出てきた言葉が、そのまま新規に対して使える言葉になります。自分で考えたキャッチコピーより、確実に通じます。
▸ 確かめ方:直近で受注した3社に「なぜうちに頼んだのか」を聞いたことがあるか。
5続かない形でやっている
よくある言い方:「忙しくなると、営業が止まる」
社長が営業も現場も兼ねている会社では、忙しくなると営業が真っ先に止まります。止まると、それまでの分も無駄になります。だから、量より先に「続けられる形」を決めます。週に何時間なら確実に確保できるか。その中に収まる方法を選びます。理想的だが続かない方法より、地味でも止まらない方法のほうが、1年後の差は大きくなります。
▸ 確かめ方:先月、新規開拓に使った時間は何時間か。今月も同じだけ取れるか。
いちばん効くのは、2番です
一度で決めようとするのをやめて、2段階に分ける。 これだけで結果が変わります。
| やること | 相手の状態 | |
|---|---|---|
| 1段階目 | 相手が持ち帰って社内で使えるものを渡す | まだ判断材料がない。売り込まれると引く |
| 2段階目 | 渡したものについて話す | 中身を見たあとなので、比べられる |
渡すものは、立派である必要はありません。 その場で役に立ち、社内で回覧できるものであれば足ります。 考え方は狙ってはいけないターゲットの秘密:ブルーオーシャンを開拓する2ステップマーケティングに書いています。
量を増やす前に、確率を上げる
10件回って1件決まる状態で件数を倍にしても、手間が倍になるだけです。 先に確率を上げてから量を増やすと、同じ手間で結果が変わります。
確率を上げるのは、1番(誰に)と4番(選ばれた理由)です。 どちらも費用はかかりません。 既にいるお客さまに聞くだけで、使える言葉が出てきます。
担当するのは
中小企業診断士(経済産業大臣登録)の吉田直樹が担当します。 機械設備の状態診断に20年携わり、潤滑油を分析してデータで状態を判定する仕事をしてきました。 解析したデータは300件を超え、学会発表は40回を超えます。
勘で当てにいかず、記録を並べて原因を絞る。 新規開拓も同じで、まず「何件当たって何件決まっているか」を数えるところから始めます。
よくあるご質問
- 飛び込みやテレアポは、やったほうがいいですか?
- 続けられるなら効果は出ます。ただ、社長が営業も現場も兼ねている会社では、忙しくなると真っ先に止まります。止まると、それまでの分も無駄になります。おすすめしているのは、続けられる形を先に決めることです。週に何時間なら確保できるかを決めて、その中に収まる方法を選びます。時間が取れないなら、既に接点のある人から始めるほうが確実です。
- 広告を出せば新規は取れますか?
- 取れることもありますが、順番としては後です。広告は「誰に、何と言うか」が決まっていて初めて効きます。決まっていない状態で出すと、費用をかけて反応を測る実験になります。先に、既に取引のあるお客さまがなぜ選んだのかを聞いてください。そこに出てくる言葉が、そのまま広告で使える言葉になります。
- 一度会っても、その後が続きません。
- 一度で決めようとしていないかを見てください。金額が大きいものほど、その場で決まりません。会った時点では相手にまだ判断材料がないためです。間に「渡すもの」を1つ挟むと変わります。診断結果でも、事例でも、その場で役に立つ資料でも構いません。売り込みではなく、相手が持ち帰って社内で使えるものにするのが要点です。
- 既存のお客さまに営業をかけるのは気が引けます。
- 営業ではなく、相談として持っていくと変わります。「いま、こういうことをしている会社が増えている」という話は、相手にとって情報です。そのうえで「御社ではどうですか」と聞けば、必要なら向こうから聞いてきます。新規を1件取る手間と、既存の1社から追加で受注する手間を比べると、後者のほうが少ないことがほとんどです。
- 相談だけしたい場合も費用はかかりますか?
- 初回のご相談は60分無料です。オンラインでも対応しています。いまどんな方法で新規を取ろうとしているか、直近1年で何件成約したかが分かれば、その場でどこが詰まっているかまで絞り込めます。数字がなくても構いません。無理な勧誘はいたしません。費用対効果が合わないと判断した場合は、その旨をお伝えします。
どこで詰まっているか、ご一緒に見ます
初回のご相談は60分無料です。オンラインでも対応しています。
直近1年で何件当たって何件決まったかが分かれば、その場で絞り込みまで進みます。
数字がなくても構いません。無理な勧誘はいたしません。