SNSは全部やらなくていい。1つに絞る選び方
結論から、いきます。 SNSが続かないのは、あなたの根性が足りないからじゃありません。手を広げすぎているからです。1つに絞って半年。これだけで、状況は変わります。
なぜ「全部やろう」とすると全部止まるのか?
よくあるパターン、書きますね。
Instagramのアカウントを作った。ついでにXも作った。Facebookページも作った。せっかくだからYouTubeも……。最初の2週間は投稿した。3週目、Instagramだけになった。1か月後、全部止まった。
心当たり、ありませんか? 大丈夫です、ほとんどの会社がこれです。
それと、これも正直に書きますね。相談でとても多いのが、「SNSをやればお客さんが来る」と思っているケースです。だから焦って全部のアカウントを作る。投稿が増えれば、そのぶん人が来るはずだと思っている。でも半年経っても電話は鳴らない。そして「SNSは意味がなかった」と結論を出してしまう——この流れ、本当によく見ます。
でもね、SNSは「知ってもらう入口」であって、「買ってもらう場所」ではありません。ここを分けて考えないと、いくら投稿しても報われない。知ってもらったあと、その人があなたを調べて、納得して、問い合わせるまでの導線は、SNSの外に別で用意しておく必要があるんです。入口だけ何個も作って、通路の先が行き止まりだった——止まってしまう会社の多くは、これです。あなたの投稿が下手だったわけじゃないんですよ。
理由ははっきりしています。SNSは媒体ごとに**「向いている形式」が違う**からです。
- Instagramは写真・動画が主役
- Xは短い文章が主役
- Facebookはやや長めの文章+写真が主役
- YouTubeはしっかりした動画が主役
つまり、4つやるということは、4種類の別の作業を毎週やるということ。本業のかたわらで、それは無理です。無理なことを続けられなかっただけで、あなたが悪いんじゃない。
そして残酷な話ですが、止まったアカウントが4つ並んでいる状態は、1つも無い状態より印象が悪いんです。「この会社、途中で投げるんだな」と見えてしまうから。
だから今日は、減らす話をします。
どうやって1つに絞る?——2つの軸で決める
選び方はシンプルです。この2つが重なるところを選んでください。
① お客さんがいる場所 × ② 自社が続けられる形式
片方だけではダメです。お客さんがいてもこっちが続かなければ止まるし、続けられてもお客さんがいなければ届きません。
① お客さんがいる場所を知る方法は、想像しないこと。聞くことです。
次にお客さんが来たとき、雑談のついでにこう聞いてください。
「〇〇さんって、SNSは何か見ます? うちも何か始めようかと思ってて」
5人に聞けば傾向が見えます。ここで大事なのは、自分が使っているSNSとお客さんが使っているSNSは往々にして違うということ。社長がXをよく見ていても、お客さんが50〜60代中心ならFacebookのほうが届くかもしれない。自分基準で決めない。
② 続けられる形式は、正直に自己申告してください。
| こういう会社・人なら | 向いている |
|---|---|
| 現場の見た目が変わる仕事(施工・美容・飲食・製造) | Instagram(写真・短い動画) |
| 書くのが苦じゃない・考えを説明したい | Facebook / X(文章) |
| 地域のつながりで仕事が来ている | Facebook(地域・実名の輪が強い) |
| 作業や解説が動画で成立する | YouTube(ストック型で長く効く) |
「写真は撮れるけど文章は苦手」なら、迷わずInstagramです。逆に「写真を撮る習慣がない」のにInstagramを選ぶと、ネタ切れで止まります。苦手なほうを選ばない。 これが続けるための最大のコツです。
SNSより先に、やることがあるのでは?
ここ、逆張りの話をします。
SNSは「増やす」道具であって、「受け止める」道具ではありません。
投稿を見て興味を持った人は、次にどこへ行くと思いますか? プロフィール欄のリンクをたどって、あなたのHPかGoogleビジネスプロフィールを見に行くんです。そこがスカスカだったり、実績が3年前で止まっていたら——せっかく興味を持った人が、そこで消えます。
だから順番はこうです。
- 受け皿を整える(問い合わせが来ないHPの共通点/Googleビジネスプロフィールの手順)
- そのうえでSNSを1つ始める
穴の空いたバケツに水を注いでも溜まらない。先に穴をふさぐ。 これは広告を出す前に見るべき“社内の数字”3つとまったく同じ考え方です。SNSも広告も、増やす手段は最後です。
何を投稿すればいいのか?
ここでみんな固まります。「宣伝ばかりだと嫌われるし、かといって日記もな……」と。
覚えておいてほしいのは、SNSは「思い出してもらう」ための場所だということ。今すぐ買わせる場所ではありません。だから、こんな配分で十分です。
- 半分:仕事の様子(今日やった作業、できあがったもの、道具、現場)
- 3割:役に立つ豆知識(お客さんによく聞かれること、季節の注意点)
- 1割:人柄(スタッフ、休憩、地元の話題)
- 1割:告知(新サービス、休業、イベント)
一番効くのは1つ目の「仕事の様子」です。あなたにとっては何でもない日常が、お客さんにとっては見たことのない世界なんですよ。「へえ、こんな風にやってるんだ」——この積み重ねが信頼になります。
そして2つ目の豆知識。これ、そのままHPのよくある質問にも使えます。1回考えたネタを2か所で使う。手間を増やさない工夫が、続ける秘訣です(ホームページの更新すべき3か所)。
半年続けるために、何を決めておく?
根性でやろうとすると、必ず折れます。仕組みで続けてください。
決めておくのは3つだけ。
- 曜日を決める(「毎週火曜の朝に1本」。時間帯まで決める)
- 投稿の型を決める(写真1枚+3行。毎回同じ型なら考える量が減る)
- やめる基準を決めておく(「半年やって反応ゼロなら見直す」)
3つ目、地味に大事です。期限が決まっていない努力は、しんどい。 「とりあえず半年」と決めておけば、途中で不安になっても走り切れます。
あと、完璧な投稿をしようとしないこと。プロが撮ったような写真じゃなくていい。スマホでいい。ちょっとブレててもいい。続いている会社の、ちょっと雑な投稿のほうが、止まっている会社の完璧な投稿より100倍価値があります。
半年後、何を見て判断する?
いいね数やフォロワー数だけで判断しないでください。あれは目的じゃありません。
見るべきはこっちです。
- 「SNS見ました」と言われた回数(これが最強の指標)
- プロフィールからHPへ飛んだ数(各SNSの分析画面で見られます)
- 問い合わせや来店のきっかけ(聞けば分かる)
フォロワーが100人でも、そのうち3人が仕事を頼んでくれたなら大成功です。逆に1万人いても誰も来なければ意味がない。数より、誰が見ているか。
半年やって何も動かなかったら、責めずに見直しましょう。原因はたいてい「場所を間違えた」か「宣伝ばかりだった」のどちらかです。どちらも直せます。
今日やること
紙に、今やっている(or アカウントだけ作った)SNSを全部書き出してください。
そして、残す1つに丸をつける。残りは、いったん投稿しないと決める(消さなくていい。プロフィールだけ整えて置いておけばOKです)。
減らすのは、逃げじゃありません。勝つための選択です。1つに絞ったあなたは、たぶん今より強くなります。応援しています!
よくある質問
SNSは複数やったほうが有利ではないですか?
投稿を続けられる体制があるなら有利ですが、小さな会社が同時に始めると、たいてい全部が止まります。止まったアカウントが並んでいる状態は、1つも無い状態より印象が悪くなります。まずは1つに絞って半年続け、余力ができてから2つ目を検討する順番が現実的です。
どのSNSを選べばいいですか?
お客さんがいる場所と、自社が続けられる形式が重なるところを選びます。写真や動画が自然に撮れる仕事ならInstagram、文章で説明したいならFacebookやX、作業風景が動画になるならYouTubeやTikTokです。自分が使い慣れているかどうかも重要な判断材料になります。
どのくらい続ければ成果が分かりますか?
最低でも半年は見てください。SNSは投稿がたまるほど「どんな会社か」が伝わる仕組みなので、数本では判断できません。半年続けて反応がまったく無ければ、投稿の中身か、そもそも選んだ場所が合っていない可能性があります。そこで初めて見直せば十分です。
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