チラシとWebのどちらが効くのか。小さな会社の判断基準

チラシとWebのどちらが効くのか。小さな会社の判断基準

結論から、いきます。 「チラシとWeb、どっちが効きますか?」——この質問に、万能の答えはありません。決まるのは3つ。商圏の広さ・客層の年齢・単価です。この3つで測れば、あなたの会社の答えはすぐ出ます。

「もうチラシは古い」は本当なのか?

正直に言います。業態によっては、まったく古くないです。

なぜか。チラシには、Webにない決定的な強みが1つあるからです。

チラシは「探していない人」にも届く。

Webは基本的に、検索した人にしか届きません。「〇〇市 屋根修理」と打ち込んだ人の前には出られるけど、まだ困っていない人、そもそも検索する習慣がない人には届かない。

一方、ポストに入ったチラシは違います。探していなかった人が、たまたま目にする。 「あ、そういえばうちの屋根も……」が生まれる。これはWebが苦手なところです。

だから「チラシは終わった」と言い切るのは、雑な話なんです。終わったのは**「大量に撒けば誰かが来る」というやり方**であって、チラシそのものじゃない。

判断基準①:あなたの商圏は、どのくらい狭い?

一番効く軸がこれです。

商圏が狭いほど、チラシが強くなります。

理由は単純で、チラシはエリアを指定して撒けるから。半径1kmに5,000枚配れば、そのエリアの家にはほぼ届きます。これ、Webでやろうとすると意外と難しい。

商圏の広さ向いているのは
徒歩・自転車圏(飲食店、美容室、クリーニング、整体)チラシが強い
車で30分圏(工務店、リフォーム、車屋、士業)両方(Web寄り)
県内〜全国(BtoB、通販、専門サービス)Webが強い

とくに一番上の徒歩圏。ここはチラシとポスティングが今でも現役です。「近所に新しくできた店」を知る手段として、ポストに入る紙はまだ強い。

逆に商圏が広がるほど、チラシの費用対効果は落ちます。撒く範囲が広がる=枚数が増える=コストが跳ね上がるのに、そのうち反応するのは一部だけですから。

判断基準②:お客さんの年齢層は?

2つ目の軸は客層です。ここ、思い込みで判断しがちなので気をつけてください。

高齢の方はスマホを使わない、というのは今や正確ではありません。多くの方が普通に使っています。ただし、「困ったらまず検索する」という行動習慣があるかどうかは、世代によってまだ差があります。

判断のしかたは、想像しないこと。今いるお客さんに聞くことです。

「うちのことって、どこで知りました?」

これ、次にお客さんが来たときに聞いてください。10人聞けば、ほぼ答えが出ます。紹介が多いのか、チラシなのか、検索なのか、看板なのか。

そして、たぶん驚きます。多くの会社で一番多いのは「紹介」だからです。だとしたら、チラシかWebかで悩む前に、紹介が増える仕掛けにお金を使ったほうがいい。この視点は店舗販売でリピート客を増やす方法にまとめています。

判断基準③:単価はいくら?——検討時間で考える

3つ目は単価、正確には**「決めるまでにどれだけ考えるか」**です。

  • 単価が低い(数千円〜数万円)→ その場で決める → チラシの一撃が効く
  • 単価が高い(数十万円〜)→ 比較して考える → Webで調べられる

考えてみてください。1,000円のランチなら、チラシを見て「行ってみるか」で終わりです。でも200万円の外壁塗装で、チラシを見ただけで電話しますか? しませんよね。 必ず、会社名で検索します。

ここが重要なポイントです。

単価が高い商売では、チラシは「最終決定」ではなく「きっかけ」にしかならない。

つまり単価が高いほど、チラシだけでは完結しない。だからこそ、次の話が効いてきます。

両方やるなら、どう組み合わせる?

一番もったいないのが、チラシとWebを別々に運用している状態です。

正しい組み合わせは、これ1つ。

チラシで知って、Webで確かめる。

チラシを見た人は、その場で電話するとは限りません。多くの人はまず会社名を検索します。そこで何が起きるか。

  • HPが見つからない → 不安になって、そこで終わり
  • HPはあるけど実績が3年前 → 「まだやってるのかな」で終わり
  • チラシの内容とHPの内容が違う → 「どっちが本当?」で終わり

せっかく撒いたチラシが、全部ここで死にます。 これ、めちゃくちゃもったいない。

だから両方やるなら、順番はこうです。

  1. 先にWeb側を整える問い合わせが来ないHPの共通点Googleビジネスプロフィールの手順
  2. チラシに、会社名と検索の入口を大きく載せる(QRコード、または「〇〇塗装で検索」)
  3. チラシに載せた価格・サービス内容と、HPの記載を一致させる

3番、地味ですが超重要です。チラシに「初回5,000円」と書いてあるのに、HPには何も書いていない。 見た人は不安になります。同じことが2か所に書いてあるというだけで、信頼度が上がるんです。

チラシを撒くとき、効果はどう測る?

「チラシ、効いてる気がしないんだよね」——この「気がしない」が一番の敵です。測っていないから判断できないだけかもしれません。

測り方は簡単。チラシ専用の目印を作ること。

  • チラシ専用のQRコード(HPの専用ページに飛ばす)
  • 「このチラシを持参で〇〇」(回収できるので確実に数えられる)
  • 「チラシを見た」と言ってもらう合言葉
  • チラシ専用の電話番号(できれば)

そして記録するのは3つだけ。

記録するものなぜ必要か
配った枚数分母。これがないと率が出ない
反応した数(電話・来店・アクセス)チラシの「表面」が効いたか
実際に契約した数チラシの「中身」と接客が効いたか

反応は多いのに契約が少ないなら、問題はチラシじゃなくそのあとです。逆に反応がゼロなら、チラシの見出しか、配ったエリアが原因。どこを直せばいいかが分かるのが、測ることの価値です。

ちなみに、チラシで一番効くのは紙の質でもデザインでもなく、一番上の一行です。ここは反応が取れる見出しの作り方を読んでから作ってください。作り直すだけで反応が変わることがあります。

今日やること

迷ったときの順番を置いておきます。タダでできることから順番にやる。チラシは印刷代と配布代が確実にかかりますから、お金を使う前に無料の整備を終わらせておくと、同じチラシの効果が変わります。

  1. 今のお客さんが、どこで知ったかを10人に聞く(タダ・即日)
  2. Web側の受け皿を整える(タダ・数時間)
  3. そのうえで、商圏が狭く客層が地域密着ならチラシを1回テストする
  4. 測る。次に活かす。

まずは1番から。その前に、紙に3行だけ書いてください。

  1. うちの商圏は、半径何km?
  2. うちのお客さんの中心年齢は、何歳くらい?
  3. うちの平均単価は、いくら?

書けたら、この記事の表と見比べてください。答えが、たぶん1つに寄っています。

チラシか、Webか。どっちが偉いわけでもない。あなたのお客さんがいる場所が正解です。応援しています!

よくある質問

今の時代、チラシはもう効かないのですか?

商圏が狭く、客層が高齢で、地域に密着した商売なら今も有効です。近所のポストに届くチラシは、検索しない人にも情報が届く数少ない手段だからです。逆に商圏が広い、あるいは検索して比較してから決める商品では、費用対効果が合わなくなります。業態によって答えが変わる問題です。

チラシとWebの両方をやる場合、何に気をつけますか?

チラシで知ってWebで確かめる、という導線を必ず作ることです。チラシを見た人の多くは、その場では決めずに会社名を検索します。そのときホームページが古かったり見つからなかったりすると、そこで検討が止まります。チラシに載せた内容とホームページの内容を必ず一致させてください。

チラシの効果はどうやって測ればいいですか?

チラシ専用の目印を用意します。専用の電話番号、チラシ限定の割引、持参で特典、専用のQRコードなどです。目印がないと「何件が来たのか」が分からず、次に改善できません。配布枚数・反応数・そこからの成約数の3つを記録しておくと、次回の判断が数字でできるようになります。

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