保全費を減らす。設備が止まる前に気づく方法

保全費は、「減らす」より先に「分ける」ほうが早いです。
突発で止まって直した費用と、決めてやった費用。 同じ1円でも、意味がまったく違います。

ひとまとめにしていると、減らしようがありません。 そしていちばん大きい費用は、たいてい請求書に出てきません。 止まっていた時間に、生産できなかった分・納期の遅れ・そのあとの残業が発生しています。 ここを数えていないと、「修理代は安かった」で終わってしまいます。

見る順番は、この5つです

1「壊れてから直した費用」と「決めてやった費用」を分ける

保全費をひとまとめにしていると、減らしようがありません。まず2つに分けてください。突発で止まって直した費用と、決めた周期でやった費用です。前者が多いほど、実は損失が大きくなっています。修理代だけでなく、動かせなかった時間の分がそこに乗っているためです。分けた時点で、どちらを減らすべきかが決まります。

2止まったときの損失を、金額にする

修理代は請求書に出ますが、止まっていた時間の損失は、どこにも出てきません。1時間止まると、生産できなかった分・納期の遅れ・そのあとの残業が発生します。ここを数えていないと、「修理代は安かった」で終わってしまいます。実際には、修理代より止まった損失のほうが大きいことがよくあります。

3止まる前の兆候は、決まった場所に出る

機械は、いきなり壊れることのほうが少ないです。壊れる前に、音・振動・熱、そして潤滑油の状態に変化が出ます。なかでも油は、中で何が起きているかを最も正直に示します。金属の摩耗粉が増えていれば、どこが削れているかまで分かります。感覚ではなく、記録して並べると変化が見えます。まずは「何を残しておくか」を決めるところからです。

4道具から入らない。順番を逆にすると費用だけ残る

センサーを付けても、正常と異常を分ける基準がなければ、数字が並ぶだけです。過去にどういう状態で壊れたかが分かっていて初めて、機械学習にも意味が出ます。順番としては、人が把握できる形にしてから、自動化する範囲を決めます。逆にすると、導入費と月額だけが残ります。

5買い替えるべきかも、同じ数字で決まる

買い替えの金額と、いまの機械を使い続けた場合の年間の保全費・停止損失を並べます。何年で逆転するかが分かれば、判断は難しくありません。多いのは、止まったときの損失を数えていないために、買い替えが高く見えているケースです。1〜2の作業が終わっていれば、この判断はすぐに出せます。

1年分の紙だけで、ここまで出せます

用意するものそこから出るもの
修理の請求書(1年分) 突発で直した費用と、決めてやった費用の内訳
「去年、何回止まったか」の記憶 1回あたりの停止時間 × 発生回数
1時間あたりの生産額(概算で可) 止まったことによる年間の損失額

保全の記録が無くても始められます。むしろ、記録がない会社のほうが多いです。 台帳は、必要だと分かった分だけ後から作れば足ります。

測定装置が必要になったら

こちらで行うのは、保全にかかっている費用と時間を数字に分けるところまでです。 振動や油の分析など、測定装置が必要な場面では、その領域を扱っている会社と組む形になります。

先に決めるのは「測る価値がある設備はどれか」「測って何が分かれば、いくら助かるのか」です。 ここが決まっていれば、測定を頼むときも、見積りを比べられます。 測ること自体が目的になると、費用だけが増えます。

担当するのは

中小企業診断士(経済産業大臣登録)の吉田直樹が担当します。 大手鉄鋼メーカーで製鋼プロセスの技術開発に約6年、 そのあと機械設備の状態診断に20年携わりました。 やっていたのは潤滑油を分析して、データで機械の状態を判定する仕事です。 音を聞いて当てるのではなく、数字で示すほうです。 解析したデータは300件を超え、学会発表は40回を超えます。 東京電力をはじめ全電力会社、三菱重工、ホンダなど大手30社以上を担当し、 原子力発電所の設備診断技術指針(JEAG4222)の制定にも協力しています。

「この工程は止められない」「この検査は飛ばせない」を、説明し直していただく必要がありません。 そのうえで、いまは中小企業診断士として同じやり方を経営の数字に使っています。 設備でも会社でも、勘で当てにいかず、記録を並べて原因を絞るという手順は変わりません。

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よくあるご質問

測定や診断もしてもらえますか?
こちらで行うのは、保全にかかっている費用と時間を数字に分けるところまでです。振動や油の分析など、測定装置が必要な場面では、その領域を扱っている会社と組む形になります。まず「測る価値がある設備はどれか」「測って何が分かれば、いくら助かるのか」を先に決めます。測ること自体が目的になると、費用だけが増えます。
保全の記録を取っていません。それでも相談できますか?
できます。記録がない会社のほうが多いです。まずは修理の請求書と、止まったときの記憶からで構いません。「去年、何回止まったか」「1回あたり何時間動かせなかったか」を思い出せる範囲で出していただければ、そこから金額に直せます。台帳は、そのあと必要な分だけ作ります。最初から完璧なものは要りません。
古い機械なので、買い替えたほうが早いのでは?
その判断も数字で出せます。買い替えの金額と、いまの機械を使い続けた場合の年間の保全費・停止による損失を並べます。何年で逆転するかが分かれば、判断は難しくありません。多いのは、止まったときの損失(生産できなかった分・納期遅れ・残業)を数えていないために、買い替えが高く見えているケースです。
AIで故障を予測できると聞きましたが、本当ですか?
条件によります。過去に「どういう状態で壊れたか」のデータが残っていれば、予測の材料になります。ただし、記録がない状態でセンサーを付けても、正常か異常かを判断する基準がありません。順番としては、まず何が起きているかを人が把握し、そのうえで自動化する範囲を決めます。先に道具から入ると、費用だけが残ります。
費用はいくらかかりますか?
初回のご相談は60分無料です。オンラインでも対応しています。そのうえで有料の支援は、簡易診断が5万円、経営診断が40万円、実行段階を伴走する支援が月額20万円からです(いずれも税別)。費用対効果が合わないと判断した場合は、その旨をお伝えします。無理な勧誘はいたしません。

どこにいくらかかっているか、ご一緒に見ます

初回のご相談は60分無料です。オンラインでも対応しています。
修理の請求書が1年分あれば、その場で内訳まで進みます。記録が無くても構いません。 無理な勧誘はいたしません。

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