広告費をかけずに新規客を増やす

新規のお客さまを、自分で一から集める。
これが、いちばん高くつくやり方です。

広告を出す、チラシを撒く、SNSを続ける。どれも有効な手段です。 ただ、どれも「まだこちらを知らない人」に、ゼロから届けようとしています。 だから時間もお金もかかる。

一方で、あなたのお客さまになりそうな人を、すでに大勢抱えている会社が、 すぐ近くにあります。そこに届けてもらい、手数料を払う。 これが、小さな会社にいちばん向いた集客です。

「手数料を払ったら、利益が減る」という誤解

この話をすると、必ず言われます。「紹介料を払ったら、利益が減りますよね」 「自分で売れば全部自分のものなのに、半分持っていかれるのは損だ」。

数字で見ると、逆です。

自力で売る他社に紹介してもらう
単価1万円1万円
販売数100個1,000個
手数料なし50%(500万円)
取り分の率100%50%
手元に残る額100万円500万円
かかった時間6か月3日

※ 一般的な仮定の数字です。実際の数字は業種と相手によって変わります。

取り分のパーセンテージにこだわってはいけません。 見るべきは、最終的に手元に残る金額と、そこまでにかかる時間です。

家賃も給料も借入の返済も、率ではなく金額で出ていきます。 率を惜しんで、額を取り逃がす。これがいちばんもったいない失敗です。 この考え方は 小さな会社こそ「他人のふんどし」で相撲を取れ! に、事例つきで詳しく書いています。

進め方は、6つです

1自社のお客さまが、他にどこへお金を払っているかを書き出す

ここが出発点です。同じお客さまを持っている会社が、組む相手の候補になります。工務店のお客さまは、造園や外構やインテリアにもお金を払っている。美容室のお客さまは、ネイルやまつげにも通っている。まずその一覧を作ります。

やること:自社のお客さまが「同じ時期に」「同じ悩みで」使っている会社を、10社ほど書き出す

2商品がぶつからない相手に絞る

同じ商品を売っている相手とは組めません。お客さまは重なるが、商品は重ならない。この条件を満たす相手だけが残ります。競合と組もうとして話が止まるのは、ここを確かめていないからです。

やること:書き出した中から、自社と取り合いにならない相手だけを残す

3相手にとっての利点を、先に作る

ここが一番大事です。相手が動く理由がなければ、どんなに良い提案でも進みません。手を動かさずに収入が増える、自社では応えられない相談に応えられる、顧客への価値が増えて関係が強くなる——このどれかを、相手の言葉で説明できるようにします。

やること:相手が得るものを3つ書き出す。自社の都合は、いったん脇に置く

4手数料の上限を、先に計算しておく

「いくらでもいいので紹介してください」と言うと、足元を見られます。逆に低く出しすぎると相手が動きません。自社の限界利益(売上から材料費などを引いた残り)を先に出して、いくらまでなら払えるかを決めておきます。

やること:1件あたりの限界利益を出し、そのうち何割までなら渡せるかを決める

5小さく、1回だけ試す形で持ちかける

いきなり契約書を出すと、相手は身構えます。「まず1件だけ、試しにやってみませんか」なら、断られても関係は残ります。そして1件通れば、次は相手から言ってきます。実績のない提携を、いきなり大きく始めないことです。

やること:期間と件数を区切って提案する。契約書の話は、成果が出てから

6結果を、金額で相手に見せる

1回試したら、その結果を相手に返します。「◯件ご紹介いただいて、◯件成約しました。手数料は◯円お支払いします」。数字で返すと、相手は次も動きます。ここを曖昧にすると、1回で終わります。

やること:紹介件数・成約件数・支払額を、紙1枚にして渡す

断られるときの、たいていの理由

断られる持ちかけ方なぜ断られるのか
「お客さまを紹介してください」 相手が得るものが書かれていない。お願いは断りやすい
いきなり契約書を出す 相手が身構える。試す前に決めさせようとしている
手数料を「応相談」にする 相手が計算できない。いくら入るか分からないものに人は動かない
競合に持ちかけている 商品が重なっていれば、組む理由がない

共通しているのは、相手の側から考えていないことです。 自社が困っているから助けてほしい、という話は、相手には関係がありません。 相手が得るものを先に用意できれば、話は驚くほど早く進みます。

広告やチラシが要らない、という話ではありません

提携がすべてを解決するわけではありません。 広告もチラシもSNSも、効く場面があります。 ただ、順番として、まず「すでにお客さまを持っている人」と組めないかを考える。 そのほうが、同じ労力で届く人数が桁違いになるからです。

そして提携で新規が増えても、来た人が二度目に来なければ、穴の空いたバケツと同じです。 受け皿の作り方は 売上が上がらない原因を、3つに分解して特定する に書いています。

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担当するのは

中小企業診断士(経済産業大臣登録)の吉田直樹が担当します。 ご相談は代表がそのまま担当します。 営業担当が話を聞いて、別の誰かが対応する形ではありません。

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よくあるご質問

手数料を払ったら、利益が減るのではありませんか?
率は下がりますが、額は増えることがあります。自力で半年かけて100個売るのと、相手の顧客に届けて1,000個売るのとでは、手数料を半分払っても手元に残る金額は何倍にもなります。見るべきは取り分の割合ではなく、最終的に手元に残る金額と、そこまでにかかる時間です。
どんな会社と組めばいいのですか?
同じお客さまを持っていて、商品がぶつからない会社です。たとえば工務店と造園業、美容室とネイルサロン、税理士と社会保険労務士。お客さまが重なるほど話は早く、商品がぶつからないほど相手も断る理由がありません。まず「自社のお客さまが、他にどこにお金を払っているか」を書き出すところから始めます。
相手にとっての利点は何ですか?
これを用意できるかどうかが、すべてです。相手にとっては、手を動かさずに収入が増える、自社では応えられない相談に応えられる、顧客への価値が増えて関係が強くなる。この3つのどれかが成立していないと、相手が動く理由がありません。自社の都合だけを持っていくと断られます。
手数料は、どのくらいが相場ですか?
業種や関与の度合いで大きく変わるため、相場という形では言えません。決め方の考え方はあります。相手がどこまで手を動かすか(紹介だけか、説明までするか、契約まで進めるか)で段階をつけること。そして、こちらの利益がゼロや赤字にならない範囲を先に計算しておくことです。値決めの根拠がないまま交渉に入ると、言われた額で決まってしまいます。
断られたら、関係が悪くなりませんか?
持ちかけ方によります。「お願い」として持っていくと、断るほうも気まずくなります。相手の利点を先に示し、試しに1回だけやってみる形で提案すると、断られても関係は残ります。いきなり契約書の話をしないことです。まず1件、小さく試す。うまくいけば、次は相手から言ってきます。

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